「同人誌印刷所」同人誌印刷 用語集
同人誌の印刷を請け負う印刷会社。
同人誌専門の印刷会社もあれば、法人さんからも印刷を請け負っている印刷会社もあります。
ではどのような印刷会社なのか、同人誌印刷所の特徴を書いてみます。
〇個人のお客様から印刷を請け負うことができる。
同人誌の印刷を依頼される方は個人の方が多いです。
印刷会社によっては法人しか受けないという会社もあります。
同人誌を受ける際も、受付担当が同人誌のことをわかっていないと話が通じないことがあります。
〇入金方法が違う
法人の場合はその会社により締め日と支払い日があります。
月末締め、翌月末支払いとか。
それに合わせて請求書を送ります。
同人誌の場合は個人の方が多いので前金や納品後すぐなど締め日のようなものはありません。
また、カード決済もあります。
〇同人誌ならではの品質をわかっている。
同人誌はこだわりをもって作られる作家さんが多いです。
一般印刷とは違った品質を求められることも多くあります。
そこをわかっていないと印刷所としてお客様の要望にこたえられることができません。
たとえばカラーならイラストが綺麗に見えるように蛍光インクを使ったり、5色印刷をしたり。
キャラクターの肌色にこってみたり。
写真や一般印刷では5色印刷というのはほとんどありません。
本文がイラストなら黒の色にもこだわります。
べったり黒いのかやわらかめの黒なのか。
一般印刷ならイラストのようにベタは多くないのでそれほど黒の色を気にしません。
気にするとしたら濃度くらいです。
〇特殊紙や特殊装丁に対応できる。
印刷現場からすると一般的に使われるコート・マット紙よりも特殊紙のほうが刷りにくいです。
紙の出が悪かったりインクの乾燥が遅いなどあります。
その刷りにくさにも対応しなければなりません。
一般印刷ではあまりやらない同人誌ならではの装丁も多いです。
本文紙替えや色替えなども。
そのような特殊装丁も対応できるようにしている会社が多いです。
〇締め切りやセット・パックがある。
同人誌を印刷するときは同人誌即売会イベント合わせなど納期が決まっていることが多いです。
〇月〇日のイベントなら締め切りは〇〇日、早期割引が〇〇日、
また、いろいろな印刷もできますがパックにして料金等がわかりやすいサービスを作っています。
表紙や本文の紙を決めて、オプションで特殊装丁ができて、全て込みで〇〇円。
それが〇〇イベント合わせなら締め切りが〇〇日。
などのように同人誌印刷所ならではの設定があります。
〇イベント会場に搬入できる。
イベントの搬入というのがわかっていないと印刷はできても納品ができないという場合ができてしまいます。
特にコミックマーケットやコミックシティなど大きなイベントなら搬入の決まりがあり、
その決まりを守らないと搬入できません。
事前申請や搬入員証が必要で、前日搬入などもあります。
搬入員証も前日搬入の時に使えるものと、イベント当日に使えるものが違ったりします。
同人誌を箱に入れてイベント会場に発送するにしてもいつどうやって送ればよいのか、
そのイベント主催によりルールや締め切りがあります。
〇印刷から製本、加工など社内に設備をそろえている会社が多い。
これはその会社さんによるので一概には言えませんが、一般印刷から比べると設備をそろえている会社さんが多いです。
同人誌は形態が本なので印刷機と製本機があり、本まで仕上げられます。
もちろん全て設備があるわけでなく、印刷は協力工場、製本は協力工場というような場合もあります。
会社の近くに印刷や製本ができる会社さんがあれば頼めますが、ない場合は社内にそろえるしかありません。
一般印刷の場合は印刷だけとか製本だけとか箔押しだけとか割と分業しているパターンが多いです。
製本まで一括してできるところはそこそこ大きな印刷会社さんだけです。
同人誌の場合よくあるのですが、ご入稿がずれることがあります。
その時に自社内で印刷・製本できれば対応できますが、
協力工場さんに依頼する場合は予定の変更がしにくいです。
同人誌印刷所はだいたい以上のような特徴があります。