「同人誌印刷」同人誌印刷 用語集
同人誌を印刷することなのですが、改めて同人誌印刷とその他の一般印刷の違いを書いてみたいと思います。
オンデマンド印刷もありますが、今回はオフセット印刷でのお話です。
〇色へのこだわり
特に表紙にキャラクターが描かれている場合、そのキャラクターの肌の色にこだわります。
濃すぎず薄すぎず、できれば作家さんが見ているパソコンモニターの色に合わせる。
肌へのこだわりがあるので、蛍光ピンクを使ったり5色印刷にしたりします。
ROSA ROZZAでは広色域印刷もあり、通常の4色印刷よりパソコンのモニターに近い鮮やかな色の印刷をします。
特殊なプロファイルとインクを使っています。
一般の印刷では広色域印刷や蛍光インクを使った印刷はほとんどありません。
また、本文の色も大事です。
その黒の色加減です。
同人誌はベタが多いので黒の色が目立ちます。
技術提携しているコーシン出版様は本文の黒のインクを3種類の中から選ぶことができます。
提携しているのでROSA ROZZAでもこの3種類のインクが使えます。
そのくらい黒と言っても好みがわかれるところです。
ベタが多いので紙粉という元々紙についている粉が少ない紙を選びます。
コート紙やマット紙は表面加工されているので紙粉がほとんどありません。
しかし、上質紙は紙粉があるのでベタが白く抜ける場合があります。
小説や文字ものでしたら大丈夫なのですが、ベタが多い同人誌の場合は紙粉の少ない銘柄の上質紙を使います。
〇品物としてのこだわり
本の内容だけ見たければ電子書籍でも良いのですが同人誌の場合はその品物自体に価値があります。
そのため特殊紙を使ってみたり特殊な装丁にしてみたりします。
こんなにいろいろな種類の特殊紙を使うのは同人誌以外にはないのではないでしょうか。
そのため、同人誌に傷や折れがないように注意して印刷、製本しています。
雑誌などがコンビニや書店に納品されるところを見ればわかるのですが、梱包されておらず、
当て紙結束といって数冊の本の上下に紙をおいて、ビニール紐で結束されているだけです。
雑誌はその本自体というより内容が見たいので、コストを考えるとそのような結束のみになります。
同人誌の場合は傷や折れがないように包装し、段ボール箱に入れたりします。