「完全原稿」同人誌印刷 用語集
同人誌印刷の完全原稿とは入稿された原稿が、
なにも手を加えることなくそのまま印刷に使える原稿のこと。
要するに入稿された原稿がそのまま次の工程の出力ができてしまう原稿。
データになった今では完全原稿ですと次の工程にいくのは早い。
「完全原稿」ではないものを「不完全原稿」と言うかというと、そうではありません。
単に「原稿」と言います。
原稿がデジタルになる前、手書き原稿のころはよく区別していました。
本文は手を加えることがないので、ほぼ完全原稿です。
完全原稿ではないものは、入稿される原稿はイラスト1枚のみとか。
その場合、台紙を作り、そこに写植(文字)を貼り、その文字は何色になるか指定をし、
入稿されたイラストがどこに配置されるか指定をし、というかなり複雑な作業が必要でした。
このような原稿は「指定原稿」とも言ってました。
アナログの完全原稿は仕上がりの大きさになっていて、文字もトンボも入り、
そのまま撮影すれば印刷にまわせる原稿でした。
ですのでアナログの完全原稿は指定原稿よりもずいぶんと安くできます。
作業が極端に少ないので。
原稿を書く作家さんもアナログで完全原稿を作るには大変だと思います。
原稿がデジタルになると、基本的には完全原稿になります。
作家さんのほうでPhotoshopやillustratorなどソフトを使えば文字入れなどの作業も楽ですからね。
自分で仕上がりのイメージもできるし。
入稿された同人誌などのデータはそのまま印刷の版を出力します。
アナログ時代に比べるとスピードが桁違いに早いです。
ところがデジタルで入稿された原稿で、作家さんは完全原稿だと思っていても、
データを確認すると完全ではないパターンは多いです。
仕上がりサイズが違う、文字が切れてしまう、塗り足しが足りない、、、
そのまま印刷してしまうと見栄えがよくない同人誌になってしまうため、
直せるものは直し、無理な場合は直して再入稿していただいています。
そのために原稿チェックには十分時間をとっています。
一般的に完全原稿を説明すると以下のようになります。
同人誌印刷の「完全原稿(かんぜんげんこう)」とは、
印刷物の最終的な仕上がりに近い形で提供される原稿のことを指します。
つまり、印刷される最終的なレイアウト、テキスト、画像などがすべて含まれており、
同人誌印刷所がそのまま印刷に使用できる状態の原稿です。
完全原稿は、以下の要素が含まれています。
〇テキスト
印刷物に含まれるすべてのテキストが、適切なフォント、サイズ、書式で提供されています。
また、文章の位置や配置が正確であることが重要です。
〇画像
印刷物に含まれるすべての画像やイラストが、適切な解像度やフォーマットで提供されています。
また、画像の配置やサイズが正確であり、
必要に応じてカラー画像がグレースケールやモノクロに変換されている場合もあります。
〇レイアウト
印刷物のページレイアウトが正確であり、各ページが適切な順序で配置されています。
また、余白やトンボが適切に設定されていることも重要です。
〇色設定
カラーの場合、適切なカラープロファイルやカラースペースが使用されていることが重要です。
また、必要に応じてCMYKやグレースケールに変換されていることもあります。
〇フォーマット
最終的な印刷物のフォーマットが正確であり、
必要に応じてPDFやその他の印刷可能なフォーマットで提供されていることが一般的です。
完全原稿は、同人誌印刷所が印刷を開始する際に必要な最終的なデータを提供するため、
印刷プロセスを円滑に進めるのに役立ちます。