印刷原稿になぜ「ドブ」が必要なのか
印刷に使う原稿を作ったことがある方ならわかると思います。
表紙でも本文でも「ドブ」というものがありますね。
仕上がりサイズより大きく、周り3ミリつけるあれです。
最終的には切り離されてしまうのですがなぜドブをつける必要があるのでしょうか。
わかりやすいように一つの例を出します。
紙の真ん中から左半分が黒ベタ、右半分が白のままの紙が1枚あったとします。
これを黒と白に分けるのに真ん中をカッターで切る。
うまく綺麗にまっすぐ切れれば良いのですが、ほんの少しでもずれると白い紙に黒が残ったり、
逆に黒い紙に白が出たりします。
1枚ならまだ良いのですが、何枚も重ねて切るとちょうど真ん中で切ることは難しいでしょう。
綺麗に黒と白に分けるには、黒と白の境界線よりも左右に少しずらして切り、
境界線の部分を捨てると綺麗に黒と白の紙になります。
この捨てる部分がドブです。
原稿にドブをつけず、仕上がりで描いてしまうと特にベタなど白が出てしまうことがあります。
ドブをつけて原稿を大きく描き、はみ出た部分を後で切って捨てます。
製本は機械でやるので多少の誤差、紙のばらつきが出ます。
その誤差が3ミリ以内と想定してドブは3ミリにしています。
小説など原稿の周りが白なら心配ありませんが、
同人誌などのイラストの場合、ドブまで絵がないと書き足していただくこともあります。
本になった時に白がでていると見栄えがよくないですからね。
ご参考になれば嬉しいです。
ありがとうございました。
同人誌印刷のROSA ROZZA